桂冠塾

開催内容 桂冠塾【第92回】

『認知症「不可解な行動」には理由がある』(佐藤眞一)

開催日時 2012年12月23日(日) 14:00~17:00
会場 勤労福祉会館 和室(小)
西武池袋線大泉学園駅・徒歩3分

著者

佐藤眞一(さとう しんいち 1956年 - )
東京都出身・心理学者、大阪大学人間科学研究科教授、医学博士。
1980年、早稲田大学教育学部卒業。その後同大学文学研究科博士課程を単位取得満期退学し1999年に埼玉医科大学より博士号授与。明治学院大学心理学部教授、マックスプランク研究所上級客員研究員等を経て、2009年より大阪大学教授。 日本老年行動科学会会長。日本応用老年学会理事。

【心とは何か】

1.脳機能としての「個人の心」
2.周囲の人や組織などとの「社会的関係における心」
3.受胎から死までの「時の流れにおける心」

【上記分類による認知症の区分け】

1.脳機能の障害としての「個人における認知症」
2.家族をはじめとする「周囲の人々との関係における認知症」
3.一人の人間の「人生における認知症」

【認知とは何か】

知覚 → 認知 … 知的な情報処理の過程
認知には深さがある

【記憶とは何か】

学習モデル 記銘 → 保持 → 想起
認知モデル 多重貯蔵庫モデル 感覚貯蔵庫 → 短期貯蔵庫 → 長期貯蔵庫
符号化 → 貯蔵 → 検索
脳・神経モデル 作動記憶 → 短期記憶 → 長期記憶

展望的記憶
回想的記憶 近時記憶 遠隔記憶

顕在記憶(宣言的記憶) エピソード記憶 意味記憶
潜在記憶(非宣言的記憶) 手続き的記憶 プライミング 古典的条件付け

【認知症とは何か】

認知症 … 高次脳機能の障害が行動に現れたもの。
高次脳機能 … 生命の進化の最終段階である人にだけある高度な脳機能
… 言語・認知・判断・創造・意欲・感情 など
… 大脳を覆っている新皮質がつかさどる。

瀰漫性
記憶障害
失語
失行
失認
実行機能障害

認知症を引き起こす病気


認知症の代表的な要因の特徴



中核症状(高次脳機能の低下を直接示す症状)…記憶障害、見当識障害、思考・判断力の低下
周辺症状(行動・心理症状 BPSD)…行動症状:徘徊、暴言、暴力、奇声、異食
心理症状:不安、抑うつ、幻覚、妄想

認知機能が同レベル ≠ 認知症レベル

【認知症診断】

問診、内科的な検査、血液・尿検査、心電図、CT、MRI、SPECT、MMSE、長谷川式認知症スケール

【重症度測定・生活自立度判定】

CDR

【認知症の名称】

神経認知障害 大神経認知障害 小神経認知障害

【認知症の治療とケア】

現在日本で処方されている認知症薬
①塩酸ドネペジル
②臭化水素ガランタミン
③塩酸メマンチン
④リバスチグミン

開発されている根本治療薬


認知症に効果があるとされる食品等


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