桂冠塾

開催内容 桂冠塾【第101回】

『魔の山』(トーマスマン)※前半

開催日時 2013年9月21日(土) 14:00~17:00
会場 勤労福祉会館 和室(小)
西武池袋線大泉学園駅・徒歩3分

開催。諸々コメント。

今月と来月の2回でトーマス・マンの作品を取り上げます。
作品の舞台は第一次世界大戦前のドイツ。
ハンブルクに生まれた青年ハンス・カストルプは、幼くして両親が亡くなり祖父のもとで成長します。大学を卒業する時期を迎え造船会社への就職が決まったハンスは、少し疲れ気味の健康を回復させるため3週間の休暇の予定でアルプス高原ダヴォスにある国際サナトリウムで静養するいとこのヨーハヒムを見舞います。
しかし到着後から発熱が続いたハンスは結核であることが判明し、そのまま入院患者となり7年間を過ごすという小説です。
個性的な医師や入院患者との議論、ロシア婦人ショーシャとの恋愛が繰り広げられていきます。時間がゆっくりと流れるサナトリウムの住民と議論や一人思索するテーマは精神とは何か、本能的生命とは、秩序と混沌、愛と善意などに及んでいきます。
いとこのヨーハヒムは終わりの見えない療養生活から脱走して軍人としての生活に戻りますが、結核を悪化させて無念の最期を迎えます。
そしてヨーロッパ全土を巻き込んだ第一次世界大戦が始まります。
その時ハンスをはじめとする療養患者達がとった行動とは...。

作品の章立て ※上巻

まえおき

第一章 到着
 三十四号室
 レストランにて

第二章 洗礼盤とふたつの姿を持つ祖父について
 ティーナッペル家にて、およびハンス・カストルプの精神状態に関して

第三章 謹厳なしかめ面
 朝食
 からかい、臨終の聖体拝領、中断された上機嫌
悪魔
頭の冴え
いいすぎ
むろん、女だ!
アルビン氏
悪魔が失敬な提案をする

第四章 必要な買物
 時間感覚についての補説
 フランス語をしゃべってみる
 政治的建議
 ヒッペ
 精神分析
 種々の疑惑と考慮
 食卓での談話
 不安の昂進、ふたりの祖父とたそがれどきの舟遊びについて
 体温計

第五章 永遠のスープと突然の光明
 「あ、見える」
 自由
 水銀のきまぐれ
 百科辞典
 フマニオーラ(古典学芸研究)
 まぼろしの肢体
 死人の踊り  死人の踊り  ワルプルギスの夜

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