桂冠塾

開催内容 桂冠塾【第107回】

『復活』(トルストイ)※後半

開催日時 2014年3月15日(土) 14:00~17:00
会場 勤労福祉会館 和室(小) 西武池袋線大泉学園駅・徒歩3分

作品のあらすじ(後半)

裁判に関係する人達の不注意によって有罪判決を受けたカチューシャ(マースロワ)。
ドミートリイ・イワーノヴィチ・ネフリュードフ公爵は過去の行いを悔い、彼女を救うことを決意し奔走し始めます。
カチューシャと面会する中で、刑務所に収容されている人々を取り巻く様々な矛盾、冤罪の実態を目の当たりにし服役者から救済の嘆願を受けるドミートリイ(ネフリュードフ)。彼にとって今の仕事はカチューシャを救済するとともに冤罪に苦しむ人達の助けになることだった。

一つひとつの課題に誠実に向き合う中で、ドミートリイにとって人生をかけて取り組むべき3つのテーマが掲げられます。
・土地を百姓達に与えること
・カチューシャを助けて自らの罪を償うこと
・裁判と刑罰について何らかの結果を出すこと
この真実を求めてドミートリイは自らの行動を起こします。

流刑になる地でカチューシャと共に生きることを決意したドミートリイは自分の領地を農民達に分け与えることを決意。一つの領地では農民への分配を、もう一つの土地では領地の共同管理を提案する。親族はもちろんだが当事者である農民からも理解が得らない状況の中で粘り強く対話するドミートリイ。邪念のないことをようやく信じた農民達は土地の共同管理を決意します。

一方でカチューシャの無罪を勝ち取る戦いは成果をあげることができず、彼女の流刑が決定します。流刑地でともに暮らすために罪人の護送に同行するドミートリイ。彼はカチューシャのために、待遇の良い政治犯のグループに編入させます。そこで行動を共にした囚人の一人にシモンソンがいました。彼はカチューシャに求婚します。ドミートリイはその回答をカチューシャにゆだねます。そのした最中に、カチューシャの裁判の不備を認めた特赦が出される。
晴れて自由の身となることが決まったカチューシャはシモンソンと行動を共にすることを選択する。

ドミートリイは、庶民の犠牲の上に成り立つ貴族の生活の是非、土地の個人所有の悪弊、信仰と教会の在り方についての自身の見解を明らかにし、そしてその先にあるキリスト教が教える戒律の実行によって人類が到達できる最高の幸福、すなわち神の王国の実現のために自分自身の一生を捧げることを決意するのだった。

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