桂冠塾

開催内容 桂冠塾【第109回】

『自由への長い道-ネルソン・マンデラ自伝-』※後半

開催日時 2014年5月31日(土) 14:00~17:00
会場 勤労福祉会館 和室(小)
西武池袋線大泉学園駅・徒歩3分

開催。諸々コメント。

先月に引き続きネルソンマンデラ氏の自伝『自由への長い道』を取り上げます。
青年時代までのエピソードを描く前半部分を経て、自伝の後半は反アパルトヘイト闘争に突き進むマンデラ氏の生き様が描かれていきます。
悪政を打倒するという大義が同じであっても、その後にどのような社会を創るのか?その違いが反アパルトヘイト闘争の中に対立を生んでいきます。

マンデラ氏を実質的指導者とするANC(アフリカ民族会議)は人種の違いを超えたすべての南アフリカ人による新しい国家づくりを目指します。
しかしその考え方にはアパルトヘイト政策によって黒人を弾圧し奴隷のように酷使してきた白人も新しい国づくりに参加することを意味します。
長年にわたり支配され続けてきた黒人の気持ちの中に、新しい国家は黒人による政治が行われるべきであるとの思想が強くあることはある意味で当然ともいえるでしょう。
黒人による国家建設を目指す集団から見れば、マンデラ氏の言動は不純なものに映ります。

そうしたビジョンに違いに加えて、暴力闘争を是とするか、あくまでも非暴力闘争を貫くのかという具体的な闘争方針についても様々な考え方が対立していきます。

そしていよいよこれから反アパルトヘイト闘争が本格化しようとしていた時、マンデラ氏を含む指導者層の一斉逮捕が行われます。それ以前にもあった逮捕と同様に数カ月で釈放されるだろうとの推測を大きく超えて、マンデラ氏の獄中生活は27年に及びます。

その間マンデラ氏はどのように戦い続けたのか?
そして反アパルトヘイト闘争はどのように進んだのか?
ネルソンマンデラ氏の役割とは、そして彼自身のもって生まれた使命とはいかなるものであったのでしょうか?
昨年2013年12月5日に逝去したマンデラ氏の偉大な人生に敬意を表しつつ、じっくりと読み進めてみたいと思います。

南アフリカ 反アパルトヘイトに関連する諸団体

ANC:アフリカ民族会議
MK:ウムコント・ウェ・シズウェ(民族の槍)
AWB:アフリカーナー抵抗運動
SAIC:南アフリカ・インド人会議
PAC:パンアフリカニスト会議
BCM:
APO:アフリカ人民機構
国民党:

ANCをめぐる対立

多人種主義と黒人主義
暴力闘争と非暴力闘争
交渉と闘争
白人の排除か南アフリカ人による統治か

マンデラ氏と日本人の接点

獄中のマンデラ氏に本を送ったのはアフリカ文化研究第一人者の故・土屋哲(明治大学名誉授)。
英訳された『古事記』
井伏鱒二の『黒い雨』
池田大作エッセー集『私はこう思う』
であった。

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